自由度が高い注文住宅を建てる際には、施主として様々な希望を持つものです。そして工務店や設計事務所に思い描く住空間を伝えて期待することになります。けれども多くの場合、施主は設計に関しては素人であることから、本質的に住みやすさというものを把握していないケースは多いものです。例えば開放感のある広いリビングを夢見て実現するのは良いのですが、空調をどのようにするのかを考慮した設計を行わないと夏は暑く冬は寒い部屋となってしまいます。

建築士もある程度は考慮して提案してくれますが、あまりに施主としての意見を通そうとしすぎると住みにくいものとなってしまいます。そのために、注文住宅を依頼するにあたっては事前の勉強が大切ですし、また施工会社の意見には耳を貸すことも大切です。基本的には住みやすい注文住宅というものは、それぞれの土地に合う形となるのでひとつの正解があるわけでは無いものです。部屋の向きや配置などは、周辺の状況や風土、風の流れなどによって変わるものとなります。

さらに、基本的な性能に関してはコストを抑えすぎないことも大切です。断熱性能や防水性といったものは住宅の寿命も左右する大切な要素となります。その部分は確保した上で予算配分していくことが必要となります。またできれば使用する家具などを図面に配置してみることも必要です。

その上で動線が確保されているかななどを確認するわけです。住んでから後悔の内容にチェックできることは沢山ありますので、事前の勉強も非常に大切です。