注文住宅づくりでは、理想の形を実現するために家に対するイメージを膨らませると良いと言われています。家に対してはそのような考え方で良いのですが、それと同時に実際に建てるとなると気になるのがお金の面です。分譲住宅と比較すると高額な費用がかかる注文住宅では、綿密な資金計画を立てないと途中で頓挫する可能性もありますので、動き始める前に資金面を十分に考えて無理のない計画にすることが大切です。要望を全て叶えるとハイグレードな部材や設備ばりになって、驚くほど高額になるケースもあります。

必要な予算をどのように用意するかですが、一部は自己資金から捻出するのが一般的です。自己資金イコール貯蓄額というイメージがありますが、貯蓄額以外にも親からの資金援助があればそれも含めます。また、持ち家があって住み替えをするための家づくりであれば、持ち家を売却したお金も自己資金に入れることができますので、手持ちの資金がかなり増えます。これらをトータルで計算してみて、その中から注文住宅の頭金として入れることのできる額を考えるのですが、無収入でも1年間は暮らせるくらいのお金は手元に残しておくのが鉄則ですので、その分を除いた額にするのが一般的です。

あとは住宅ローンですが、希望すればいくらでも借りられるわけではありません。収入によって借りられる額が異なり、注文住宅にかかる費用も考慮します。自己資金が多くてそれほど多くの額を借りなくて良いのなら必要最低限の額でローンを組み、自己資金が少ない場合にはローンの上限を意識しつつ建物のグレードを調整します。